ArmのIoT基盤、3つの中核サービスと組み込みOSの最新情報を共有――Tech Symposia Japan 2018レポート

アーム株式会社は、2018年12月6日(木)に東京・千代田区のJPタワー ホール&カンファレンスで、国内最大規模のArm関連テクノロジー・カンファレンス「Arm Tech Symposia Japan 2018」を開催しました。

このイベントはアームの年次プライベート・カンファレンスで、講演セッションと展示会で構成されています。2018年10月に米カリフォルニア州のサンノゼで先立って開催された「Arm TechCon 2018」で発表されたArmの最新情報を日本の皆さまに共有するとともに、Armおよびパートナー企業が自社の技術やプロダクト/サービスの情報を紹介しました。

本稿では、ArmでIoTプラットフォーム「Pelion」の提供を担うIoTサービスグループの講演や展示の様子をお伝えします。講演資料のPDFダウンロードも案内しておりますので、ぜひご活用ください。

「IoTエコシステムの構築と進化ーーある開発者の物語」

IoTアプリケーションの実装は、多くの場合、デバイスの種類やトポロジーの観点で見ると異種混合的であり統一されていません。そのような実装を安全に稼動させることは、簡単な仕事ではありません。

アーム株式会社 春田 篤志

そこで本セッションでは、デバイスをライフサイクル全体にわたったネットワーク経由でどのように管理するのが最適か、また、ハイブリッドなクライド環境においてどのようなインテグレーションの選択肢があるのか、商用のPKIシステムを用いたセキュリティの実装はどのようなアプローチが最適かなどについて、アームのIoTサービスグループで日本市場のセールス&事業開発ディレクターを務める春田 篤志が講演しました。

さらに、異なるプロトコルで動作する複数のデバイスを、IoTシステム全体の稼働状態を統一的に可視化できる一つの管理環境下に実装できるかどうかについても考察しました。

>>アーム春田の講演資料「IoTエコシステムの構築と進化ーーある開発者の物語」をPDFでダウンロードする

「A Data-first Approach to IoT with Pelion IoT Platform」

世の中のありとあらゆる場所に、ネットワーク接続機能を備えたデバイスの配備が進んでいます。そこでは、必ずデータが発生します。しかしそのデータはデバイスの中に潜んでいて目には見えず、またそのデバイスも様々な場所、ネットワーク上に散らばっています。

Arm 太田 一樹

データは「意図をもって抽出され」「利用できる形に整理される」までは、その価値は限定的です。また、IoTデバイスから得られたデータはそれ単独ではなく、自社の持つ他のデータや第三者から入手可能なデータと組み合わせることで、真にビジネスに役立つ知見を生み出すデータ資源になります。

この課題認識を出発点として、本セッションでは、ArmのIoTサービスグループでテクノロジー担当バイスプレジデントを務める太田 一樹が、IoTの価値のより早い実現を可能にする「Arm Pelion IoT Platform」の構成要素であるコネクティビティ管理、デバイス管理、データ管理それぞれのサービスについて概観するとともに、データ管理サービスについて深掘りし、“デバイスデータ”と“エンタープライズデータ”をマッシュアップすることで実現されるアプリケーションや事例を紹介しました。

>>Arm太田の講演資料「A Data-first Approach to IoT with Pelion IoT Platform」をPDFでダウンロードする

「Mbed OSの最新状況と展望」

アーム株式会社 渡會 豊政

アームのIoTサービスグループでシニアテクニカルアカウントマネージャを務める渡會 豊政は、IoTデバイス向け組み込みOSおよび開発環境である「Mbed」について、対応マイコンの拡充や、新しいファイルシステム、セルラーやLoRaWANのプロトコルスタック、ticklessモードといった2018年に提供された拡張について振り返るとともに、2019年の計画を伝えました。

>>アーム渡會の講演資料「Mbed OSの最新状況と展望」をPDFでダウンロードする

「IoT Connectivity Must Scale & Accelerate Globally - Here's How」

最新のIoTフレームワークには、拡張性とコスト効率の高い接続管理サービスが必要です。このセッションではアームのフィールド・アプリケーションエンジニア西野 啓介が登壇し、ネットワークタイプに関係無くIoTデバイスの接続を簡単に管理し、デバイスのライフサイクル全体にわたって継続的なコネクティビティ管理を提供する方法について説明しました。

アーム株式会社 西野 啓介

特に、加入者管理および分析、課金、データルーティング、レポート機能など、IoTに接続されたすべてのデバイス向けのMNO(モバイル回線事業者)や、IoTを利用する企業、IoTアプリケーションに組み込まれる機器を手がけるメーカーで、コネクティビティ管理に求められる様々な要件についてお話ししました。

>>アーム西野の講演資料「IoT Connectivity Must Scale & Accelerate Globally - Here's How」をPDFでダウンロードする

映像高速分析ソリューション

Tech Symposia Japan 2018の展示会場では、Pelionを利用したアプリケーションの実働デモをパートナー2社が披露しました。

1つは、NECが開発した「映像高速分析ソリューション」です。同社が強みとするスピーディーな顔認証によって生活者の利便性と安全性を両立し、スマートシティを実現するソリューションです。

NECが開発した映像高速分析ソリューション

Pelion Device Managementによって機器を一元的に管理し、メンテナンス工数の削減につなげました。さらに、Pelionの活用で強固なセキュリティを実現し、安全なデータ送信を実現しています。

今回の展示では、街が備える空港やホテル、商業施設といった公共性の高い施設に“顔パス”によるチェックインや決済などの機能を組み込むことを想定したデモを見せました。カメラに同社独自の動画顔認証アルゴリズムをFPGAで実装したアクセラレータ装置を接続し、それをPelion Device Management経由で管理します。

>>「映像高速分析ソリューション」のデモ説明パネルをPDFでダウンロードする

FA設備監視ソリューション

もう1つは、NTTコミュニケーションズが開発したFA設備監視ソリューションです。工場の製造ラインを監視するIoTデバイスを、Pelionのセキュアで一貫性のあるアーキテクチャを生かして、ネットワーク経由で遠隔から(いわゆるOTAで)アップデートできるようにしています。これにより、製造ライン導入後の監視デバイスに対して継続的な機能改善と運用コスト低減を実現しました。

NTTコミュニケーションズが開発したFA設備監視ソリューション

NTTコミュニケーションズは、エンタープライズ・グレードのデバイスとクラウドアプリを組み合わせた高信頼性システムをワンパッケージ化しており、お客さまの要望に合わせて部分的な導入やカスタマイズにも対応します。

>>「FA設備監視ソリューション」のデモ説明パネルをPDFでダウンロードする


お問い合わせ

Arm Pelion IoT Platformについてさらに詳しくは、アーム株式会社 IoTサービスグループまで、こちらのWebフォーム かメール( ARMKK-Sales@arm.com )にて、日本語でお問い合わせください。


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