MbedのIoTデバイス管理サービス、オンプレミスでも利用可能に


著者:Ville-Veikko Helppi
※本稿はこの英文記事の抄訳です



本日は「Mbed Cloud」で新しく選択できるようになったデプロイ形態について紹介します。これまでパブリッククラウド上にデプロイされていたMbedのIoTデバイス管理システム全体を、オンプレミスの環境にデプロイできるオプション「Mbed On Premises」です。

現代のSaaS/IaaS/PaaS(Software/Infrastructure/Platform as-a-Service)では一般に、オンプレミス実装のオプションが提供されています。実際にArm Mbedのユーザーからも、オンプレミス実装への対応を求める声が上がっていました。デバイスへのアクセスとデータについて、パブリッククラウド実装に比べて可視性と制御性を高められるからです。

また、企業がIoTデバイス管理のソリューションを検討する際に、法令やポリシー、法的責任、賠償問題、あるいは技術的な制約からクラウドベースを選択できず、オンプレミスのソリューションが唯一の選択肢になる場合もあります。

Mbed On Premisesは、IoTデバイス管理の機能を幅広く備えており、以下をはじめ、さまざまな構成に対応します。

  • ユーザー企業の敷地内にベアメタルサーバーを設置
  • 仮想化機能を備えたユーザー企業のデータセンター
  • ユーザー企業の任意のIaaSベンダー
  • 他のタイプのクラウド(ローカル、リモート)

Mbed On Premisesは、Mbed Cloudの提供するさまざまな特長・機能をすべて備えており、ユーザー企業はIoTデバイスの数にかかわらず、デバイス管理機能を短期間で導入し、セキュアに運用し、活用できます。さらにMbed On Premisesは、ネットワークのセキュリティやプライバシーの設定を厳格にコントロールでき、ユーザー企業が自社やその顧客が抱える要件に応えることが可能です。

Mbed On Premisesの5つのメリット

1. Mbed Cloudユーザー向けの多彩な実装オプション

SaaSクラウド製品の使用にはいくつかのメリットがあります。すなわち、導入コストが低い、稼動させるデバイスの規模を短期間で拡大/縮小できる、セキュリティとデータのプラバシーを自分の管理下に置ける、どこからでもセキュアにクラウドにアクセスできるといったメリットです。

これに加えて、オンプレミス実装ではさらなる価値が得られます。ユーザーは自社の環境をカスタマイズし、特定の機能を選んで導入すると同時に、他のクラウド製品では通常サポートされていない新たな機能を追加できます。このほか、コストマージンを抑えつつ、高いコスト効率で新たなIoTアプリケーションを拡張することも可能です。つまり、いったん投資してしまえば、その後ユーザーはデバイスを追加したり保存データ量を拡大するたびにサービス・プロバイダーに料金を支払う必要がありません。

今回Mbed Cloudがオンプレミスとパブリッククラウドのどちらにも実装可能になったため、ユーザーは自社のニーズに最適なデプロイ方法を選択できます。

2. パブリック/オンプレミス間の移行は簡単かつシームレス

IoTデバイスには、クラウドライクなサーバーアクセスが求められています。スマートな機能を実現したり、ファームウェアの最新アップデートを取得したり、あるいはクラウド側でデータにさらなる処理を加えたりするためです。また、据え置き型のデバイスのみならず、移動するタイプのデバイスも増えています。その場合、デバイスは最も近くのIoTデバイス管理サーバーに接続するのが合理的であり、場合によってはパブリッククラウドからオンプレミスへの切り替えが必要になります。

Mbed On Premisesは、システム間でIoTデバイスをシームレスかつ瞬時に移行することが可能です。これは、デバイスとサーバー間のデータ・コネクティビティを強化・高速化する素晴らしい方法です。また、デバイスの一部がパブリッククラウドに接続し、残りがオンプレミス・ソリューションのみに接続するような、混合型のサーバー環境も低コストで実現します。

このようなさまざまな導入オプションにより、Mbed対応デバイスは、オーバーヘッドを最小限に抑えつつ、適切な場所に、適切なタイミングで接続できます。

3. あらゆる用途に対応する高い拡張性

フィールドで稼動しているIoTデバイスの数は爆発的な増加を続けており、そうしたデバイスの管理はシンプルかつセキュアであるのが必須条件です。ネットワークのセキュリティを犠牲にすることなく、デバイスのファームウェア・アップデートを簡単に行うことは、IoTデバイスの最重要課題といえるでしょう。

Mbed On Premisesを用いれば、迅速かつ簡単にデバイスのサポートを拡大できます。ユーザー企業がもし数千個のデバイスからスタートした場合でも、自社データセンターにサーバーの容量や処理能力を追加するだけで、数百万個以上のデバイスに素早く対応できます。

かつてない拡張性は、Mbed On Premisesの大きな特長です。ユーザー企業は自社のシステムにさらなる容量やハードウェアを追加したり、あるいはクラウドの演算能力を高めることで、簡単にスケールアウトしてIoTデバイスの数量の増加に対応できます。

4. 最重要資産であるデータを自社の敷地内に

IoTデバイスの増加に伴い、それらのデバイスとデバイス管理サーバーの間で送られるデータも急速に膨れ上がっています。Mbed On Premisesでは、ユーザー企業の自社サーバーのデータベースにデータを保存できます。これによって、各種分析ツールをはじめ、データドリブンなアプリケーションを通じ、データを活用し、そのメリットを引き出すことが可能です。自社のデータをいつ、どのように処理するかは、ユーザー企業側でユースケースに応じて決定することになります。

5. Armのサポート

ArmはユーザーがMbed On Premisesを迅速に導入できるように、またユーザーやその顧客であるエンドカスタマーがさまざまなアプリケーションを実現できるように、技術サポートも提供します。さらに当社は、マネージドサービスの一環として、Mbed On Premisesソリューションのインストールからオンボーディング/コミッショニング、そして稼動後の運用・管理タスクまで、すべてを担当します。

Mbed On Premisesがサポートする特定のアプリケーションには、ネットワーク/コネクティビティの構成、デバイスのステータス監視、セキュリティ構成、デバイス診断があります。Armが担う管理業務は、日次点検、サーバー保守、さらにデータのバックアップ、復旧があります。


Mbed On Premiseソフトウェアは、ローカルのデプロイに対応したソフトウェア・サービスのコンポーネントとデータベースも完備しているため、ユーザー企業は既存のロードバランサーやファイアウォール、その他のハードウェア・セキュリティ・モジュールとともにMbed On Premisesを実装できます。

これらの機能・特徴により、Armのお客さまはMbed On Premisesで自社のIoT製品を直ちにクラウドに接続できるため、自社コア・コンピタンスを生かした新しいIoT製品・サービスの開発に専念できます。



お問い合わせ

さらに詳しくは、アーム株式会社 IoTサービスグループまで、こちらのWebフォーム かメール( ARMKK-Sales@arm.com )にて、日本語でお問い合わせください。


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